白銀比が導く日本の美

幾何学構成アートは丸、三角、四角、直線などで表現する芸術です。宮城県登米市出身の佐藤達(さとる)さんはパリを拠点に活躍する幾何学構成アート作家。佐藤さんが制作したピラミッドの原点は、エジプトのピラミッドを前にしたときの感情の高まり、そこに用いられる黄金比に魅了された経験でした。ただ、「佐藤版ピラミッド」は黄金比でなく、1:√2(1・414)の比率を使っています。「白銀比」と呼ばれるこの比率は法隆寺、茶室などに見られる日本的な美の秘数。日本人には黄金比よりなじみ深いものです。佐藤さんは欧州文化を学ぶ中で「日本人であること」を自分のスタイルにすべく、1:√2を作品に採り入れています。

2010/12/18 ~